人生を豊かにする方法?
「コーチング」を受けることが成功者の常識!
欧米では、成功している経営者の殆んどがコーチを付けています。また、彼らの多くは同時にライフコーチングを受けています。
なぜなら、成りたい自分つまり人生の成功という目的があって、そのために経営者としての成功があるからです。
日本ではどうでしょうか。
人の力を引き出すコミュニケーションの手法である「コーチング」について理解している人はどの程度いらっしゃって、どのくらいの人がコーチを付けているでしょうか。
残念ながら日本では、「コーチング」という言葉は知っていても、コーチングとは一体どういうもので、いかに成功のために有効な手段なのか理解している人は多くはないといったところが現状なのです。
人生90年、100年時代の今、そしてニューノーマルと言われるコロナ過が終わった後の「働き方」や「生き方」に対する価値観が急激に変わりゆく世界で、自分らしい生き方をしたいと人生のサクセスを求める人が増えることでしょう。
今回は、成功するために、誰もが利用すべき手段である「コーチング」について解説します。
参考文献 『人の力を引き出すコーチング術』原口佳典著(平凡社新書)
『100のキーワードで学ぶコーチング講座』原口佳典著(創元社)
目次
- ○ 「コーチング(全体像)」とは?
- ・クライアントとコーチの関係
- ・コーチングを受けることから実践することへ
- ○ コーチングで得られること
- ・現状を認識する
- ・目的ではなく手段
- ○ コーチングの手法
- ・コーチングやコーチの種類
- ・主語はクライアント
- ○ コーチングと間違われ易いもの
- ・コーチングの歴史と日本での普及
- ・組織に対して問われるコーチングメソッド
「コーチング(全体像)」とは?
コーチングは、人の力を引き出すコミュニケーションの技術です。
相手であるクライアント(コーチングを受ける人(以下、同様))に対してコーチ(コーチングを行う人(以下、同様))が支援者となってクライアントの力を引き出すコミュニケーションの技術です。
コーチングとは、より良いコミュニケーションを行うための役に立つ技術を集めて作り上げたコミュニケーションスキルアップの体系と言えます。
主体は、クライアントでありコーチは支援者ですので、コーチはクライアントに教えません。
クライアントとコーチの関係
コーチングは、「コーチとクライアント」との関係、もう一つは「セルフコーチング」に大別されます。
クライアントとは、コーチングを受ける人を差します。
「コーチとクライアント」は、継続的な契約を結び、クライアントがきちんと成長しているかどうかを、コーチがチェックしていくことで機能する関係です。
「セルフコーチング」は、「コーチとクライアント」の関係を自問自答し自分ひとりで行うもので、視点が変わらず引き出されないことが普通であり、大変難しいと言えます。
コロナ過の今、コーチングはオンライン(ZOOMなど)で実施されることが多くなっています。
コーチングを受けることから実践することへ
私達は学校で、「読む」・「書く」は定期的にそして体系的に学んできました。しかし、「聴く」・「話す」はそうではありません。
2年程前に、大学の先生が登壇されたアサーション(相手の意見や立場を認めつつ、上手に断わること)の講座でのグループワークで、「なぜ高校では、今使用しない古文や漢文を定期的にそして体系的に教えるのに、義務教育ですら聴く、話すはそういう動きにならないのか」といった意見で盛り上がったのを覚えています。
所属した学校や企業など組織で、良いコミュニケーションではないそれを周りから受け、それを真似ているうちに今に至っている人も決して少なくはないと思います。
SNSの普及、発展で「聴く」「話す」といった機会がどんどん減ってきているのも事実です。
現代社会に生きる私達は、コミュニケーションの慢性的な訓練不足の状態に陥っています。
せひこの機会に、「コーチング」に興味を持って頂ければ幸いです。
コーチングのエッセンスだけを学んだり、あるいは真似たりすることで、人間関係の改善や向上に役立てたりと充分に日常生活を変えることができます。
まずは、コーチングを受けることでコーチングの魅力を体感してみてください。
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コーチングで得られること
コーチングは手段であって、目的ではありません。
クライアントがコーチに対して、言葉で話しをしようとする時、筋道を立てて理解してもらえる様に言語化し、物語化します。
言い換えれば、物語として語るということは、クライアントが自分の状態を認識して、変化させることを意味し、目的を達成するための手段がクライアントから引き出されるのです。
クライアントが最初に想定していた目標を達成した時にコーチングが終わります。
コーチングを学び、実践することで、コミュニケーション能力の向上が見込まれます。
また、コーチングを受け、引き出された目標達成のための行動を実践し、結果をだすことにより自己肯定感が強化されます。
心理学の要素を多く取り入れたコーチングが普及しています。
現状を認識する
コーチングでは、コーチがクライアントに対してテーマ、目的、現状及び理想の状況を語ってもらうことから始めるのが基本となっています。
目的を明確にし、理想の未来に向かうクライアントにとって、目標を定め現状を認識し、そのギャップが引き出されることは重要なことです。
「コーチング」という時空の中で、普段、意識していない今の自分が語られ、引き出されます。
目的ではなく手段
コーチングは、手段であって目的ではありません。
目的があって、はじめてコーチングが成立します。
目的が無いところには目標をたてる意味もなく、コーチングも成立しません。
目標は、目的を達成するための階段であり、コーチングの手法をもって、つまりコーチの支援を受けながら目標が具体的に引き出されていきます。
コーチングはあくまでもコミュニケーションの改善を行うだけのものであり、何かを伝達する触媒です。
コーチングそのものが、経営をしてくれるわけでもなく、マネジメントをしてくれるわけではないことを押さえておきましょう。
当アカデミーがございます大阪より私佐原が、クライアントの目標達成を祈願したところで、引き出された行動経計画を実践するのはクライアントであり、それはクライアント次第なのです。また、コーチに目標達成の結果責任はございません。
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コーチングの手法
コーチングは、コーチがクライアントに教えません。
コーチはクライアントから話を引き出すために、ノンバーバル(言語以外)のコミュニケーションを含め心を持って聴き、質問をしたり、フィードバックしたりします。
コーチングでは、クライアントは自分のことや感情あるいは考えていることやアイデアを語ることで、新しい気づきを獲得しそして自ら決断し、新しい行動を選択します。コーチがクライアントを誘導したり強制したりしません。アドバイスもしなければ原則提案もしません。
コーチは、対話を通して、クライアントの能力やアイデアを引き出す存在です。クライアントがハッピーになる物語をコーチが引き出します。
イメージは言葉に勝り、示すことは教えることに勝り、教えすぎは教えないことと同じと言えます。
クライアントは、できるイメージを理解した後に、もっと言うと、できるために何をするかその手段を語り、引き出された後に、実際にやってみて、上手くいかない部分はコーチの支援を得ながら自分と対話して修正していきます。
コーチングやコーチの種類
セルフコーチング------例外的なコーチングで、難しいです。自分の語りを自分で引き出します。コーチングの思考法が見につけば一人でもコーチングができますが、視点が変わらず引き出されないことが多くあります。
グループコーチング------チームとして最高のパフォーマンスを発揮するために、コーチングで最適なバランスをみんなで作り上げます。
コーチは複数でも、全員でもかまいません。
ライフコーチ(パーソナルコーチ)------個人の人生をもっと豊かにすためのコーチングです。人間関係だけではなく、ニーズは無限にあります。
ビジネスコーチ------ビジネス上の成果や職場の問題解決をメインテーマにするコーチです。主に仕事の目に見える成果を扱います。
エグゼクティブコーチ------本来は、経験豊かな選ばれたコーチと言う意味です。高額なコーチング料金を請求できるコーチであることから、エグゼクティブ層に対するコーチングを提供するコーチという意味の言葉になっています。
コーポレートコーチ------組織全体を見ながら、個別の一人ひとりにコミュニケーションの変革を促し、結果として組織全体を変えていくコーチです。
コーチング研修------コーチングの視点やテクニックを伝え、その経験を意識化させる研修です。研修の参加者の能力や体験を引き出しながら行うのが主流です。
ネイティブコーチ------コーチングのアプローチの有効性に知らないうちに気づき、人を育てる能力を持っている人のことです。説明できる形式知に落としこみ、伝えられるコーチになるとコミュニケーション環境がさらに良くなります。
メンターコーチ------コーチのコーチのことです。良いコーチはコーチング体験の価値を信じているので、自分にもコーチをつけています。
主語はクライアント
命令・管理型の指導は、人を身構えさせ、教えられることへの反発が頭をもたげてくるのです。
習得するときに軸となるのは、学ぼう、身につけようとする当人の内側の能力です。
つまり、主語はクライアントでありコーチではありません。
受動的ではなく、能動的にクライアントが実践することで身につくのです。
コーチが質問をするのは、コーチが知りたいことを知るためではなく、クライアントが話したいことを話させてあげるために質問をします。
クライアントは、最終状態をイメージすることで、自ずとその方向に向かおうとするので、コーチが聴き、いかに質問をしてクライアントに「想像させる」ことができるかが、目標達成を早めることになります。
生活に対して前向きであってこそ、自分を成長、発展させるための「気づき」が起こります。
コーチングの場面では、コーチがクライアントに対して「ここまでで何か気づきはございましたか?」と言った様に「気づき」という言葉をよく使います。
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コーチングと間違われ易いもの
ティーチングや独自のノーハウを教えるコンサルティングとも異なります。
コーチングとカウンセリングも異なります。カウンセリングは、クライアントを心理状態が乱れた状態から安定した状態に戻そうとするものです。
コーチングは、監督やコーチ、会社などの組織における役職者だけが行うものではなく、友達同士など日常的に行うコミュニケーションでもあります。
コーチングの歴史と日本での普及
コーチングは1971年米国で、生徒たちがテニスを習得していくさまを日々、観察しているそのときに、最初の実践が行われました。
強制するつまり教える指導ではなく、示すことでイメージを理解した後、実際にやってみて、自分との対話で上手くいかなかった部分は修正されました。
教えられるより早く身についたというわけです。
日本にコーチングが普及していったのは1990年代で、ライフコーチングから広がりました。
コーチングは確かに広まっていきていますが、正しく理解されているとは言えません。
組織に対して問われるコーチングメソッド
大量生産・大量消費の「所有する」ことを求めた「土の時代」から“持たない”「風の時代」に「持つ」ことに執着することを手放すことが当然になるでしょう。
テレワークの推奨で、住む場所、働く場所に縛られなくなり、ワーケ―ション、地方移住などの潮流もまさに「風の時代」が広がり始めています。
ひとつの物、ひとつの場所、ひとつの価値観などに「束縛される」ことはやめたほうがいい時代になりつつあります。
この様なご時世においても、上層部からの指示に徹することを重視するあまり、人の力を引き出すコミュニケーションである「コーチング」のメソッドをもって、社員が自分で考えて意見をしたり、行動することを受け入れない企業、組織もいまだに存在します。
在籍する企業にコーチングメソッドを持ち込もうとした社員が上司に潰されたり、教育現場でも組織に対するやり方にコーチングメソッドをもって意見しただけで潰された例など、コーチングを学ばれている人、コーチの皆さんからあがってくるのが現実です。
コーチングメソッドを組織に定着させる組織とそうでない組織では、いよいよ組織としての優劣・成績がはっきりしてくると私は見ています。
人の定着・離職の差が激しくなるでしょう。
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